理系の専門書は英語? 宇宙を学ぶには必要です。

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大学にも教科書や参考書と呼ばれるテキストがたくさんあります。

高校までの教科書と違うところは、テキストが個性であふれているところです。

名著と呼ばれるテキストと呼ばれるものもたくさんあります。

大学ではこの内容を学ぶ必要があるという取り決めはありませんから、テキストによって内容が書かれている内容が変わってきます。

 

 

大学1,2年で学ぶ範囲では、多くの学生が利用することから日本語のテキストが多く出版されています。

このようなテキストを読んでいると、日本語の専門用語のあとに、英語の専門用語が記されているものがあります。

そのテキストを読むだけでなら、日本語の専門用語だけで十分なはずです。

それにもかかわらず、わざわざ英語が記されているのです。

 

 

実はこれは著者からのメッセージです。

今学習している内容を大学の3,4年生になっても使う時に苦労しないようにというものです。

特に専門用語の英単語は、長い単語だったり、難しいスペルだったりすることがあります。

大学の3,4年生になって、専門用語の単語がたくさん出てきて、そのときに初めて調べると結構手間がかかります。

後で苦労するくらいなら、日本語で習ったときに一緒に英単語も覚えてしまえば、後々苦労しないだろうという配慮です。

 

 

大学で研究しているテーマには、教科書というものがありません。

まだ解明されていないことを研究しているからです。

そして発表されるのは論文になるため、それらは全て英語になります。

したがって、読むべきものは英語の論文になります。

また、内容が専門的になると、日本でも研究している人や勉強している人が限られているため、日本語のテキストが出版されない状態です。

しかし、研究者は世界の各地にいますので、共通語となる英語でなら、出版されている可能性が高くなります。

実際に、日本語では出版されていないものでも英語であれば出版されているようなテキストがたくさんあります。

 

 

これは、総合研究大学院大学(総研大)の物理科学研究科 天文科学専攻の推薦教科書・参考書のリストの一部です。

例として、天体力学の教科書を見ます。

 

  1. Methods of Celestial Mechanics(1961, Dirk Brouwer, G.M.Celemence, Academic Press Inc.)
  2. 天体と軌道の力学 (1998, 木下宙, 東京大学出版会)
  3. Solar System Dynamics (2000, Murrray & Dermott, Cambridge Univ Press)

 

2の「天体と軌道の力学」については、天体力学の非常に良いテキストですが、残念ながら絶版になってしまっています。

大学の図書館、県立図書館や博物館の付属図書館には蔵書としておいてあるかもしれませんが、手に入れるのは非常に難しいです。

 

 

現在、新品として手に入る書籍は、1の「Methods of Celestial Mechanics」と3の「Solar System Dynamics」だけです。

どちらも英語で書かれていますが、1は610ページ、3は608ページもあります。

(参考までに大きさは、B5のノートよりやや小さいくらいの大きさです。)

 

 

専門書ですので、専門用語の単語がたくさん出てきます。

大学院では研究がメインになります。そのため、教科書は短期間で読み終える必要があります。

わからない単語が多ければ多いほど、読むスピードは落ちていきます。

読み終えるのが遅くなればなるほど、研究の着手が遅くなるのです。

専門用語の英単語を早いうちから学んでおくかどうかが、その後の英語の論文やテキストを読むのに影響を与えるのです。

 

 

ただ、場所によっては日本語のテキストだけで英語のテキストは読まないところもあるかもしれません。

その場合でも、もし大学院に行ってさらに勉強したいのであれば、英語はついて回ることは覚えておいてください。

英語の専門書や論文は、一文一文が長く、専門用語があったりと一見大変そうに見えます。

ですが、決まった言い方をしていたり、日本語で学んだ背景と照らし合わせることで、理解がしやすくなります。

(著者によっては、わかりにくい比喩を使っているところもあるので、そこは苦労するかもしれませんが・・・)。

 

 

それに、数式は万国共通です。

なので、決まった言い方などに慣れるまでは大変ですが、その後はぐっと読むスピードが上がるはずです。

英語のテキストを読むからといっても、あまり心配しなくて大丈夫ですよ。

 

 

(追伸)

日本語訳のテキストは、誤訳していたり、間違って解釈していたりする可能性があるので、可能ならば原文を読んだ方がいいでしょう。

逆に、原文の過ちについて、著者に質問してその部分を訂正したというような前書きを書いている日本語訳のテキストもあります。

その場合には、日本語訳のほうがよくなっていますので、日本語訳のテキストを読み進めた方がいいですね。