はやぶさ2はいまどこ?日本の探査機技術の集大成のすごさ!

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「はやぶさ2」、いまどこですか?

地球を飛び立ったのは、2014年12月3日。

それから3年以上(1100日以上)も宇宙空間を旅してきました。

 

日本の過去の探査機は、「のぞみ」、「はやぶさ」、「あかつき」などがありましたが、トラブルにみまわれていました。

 

しかし、「はやぶさ2」は2018年1月8日現在、大きなトラブルのニュースは出ていません。

そして、2018年7月から8月に小惑星「(162173)リュウグウに」到着する予定です。

小惑星リュウグウまでの日々の距離は、

 

JAXA Hayabusa2 Project
小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトサイトです。最新の情報やメッセージなど随時更新いたします。

 

で表示されています。

 

2018年1月8日15時現在で、約3,600,000km まで近づいています。

2018年1月10日14時(日本時間)から6月上旬までの予定で最後のイオンエンジンの加速を行います。

この加速で小惑星リュウグウに追いつくことができるのです。

無事加速が成功することをお祈りしています。

 

 

「はやぶさ2」がここまで順調にこれたのも、日本が積み上げてきた探査機技術があってこそです。

 

工学実験衛星「ひてん」で習得した、さまざまなスイングバイ技術。

 

残念ながら火星に到着する前に通信途絶となった「のぞみ」でつちかった、

  • アクロバティックなスイングバイ(※1)
  • 1ビット通信(※2)

※1 最初のスイングバイで目的地に向かうのではなく、のぞみを跳ね上げ、半年後に再び地球に接近・スイングバイを行い、目的地の火星に向かった方法。通常のスイングバイは、目的地に向かうための加速・減速を行うのに用いられたが、時間調整のためのスイングバイはそれまで行ったことがなかった。

※2 質問に対し、Yes か No で返答する通信。

 

初代「はやぶさ」の

  • イオンエンジン技術(※3)
  • サンプルリターン技術(※3)
  • 光学的手法による、自力で天体に接近・到達・着陸・離陸技術。

※3 うまくいった点はそれを生かし、うまくいかなかった点を改良して、「はやぶさ2」に反映されている。

 

打ち上げ回数が他国に比べて少ない日本が宇宙探査機の第一線を進んでいるのは、成功・失敗を含めた過去の積み重ねがあったからなのです。

特に初代「はやぶさ」は、何度も「もうダメか」と思われた中での復活。満身創痍になりながらも地球に帰還できました。

映画にもなりましたね。2本ありますが、

 

「はやぶさ/HAYABUSA」

竹内結子 (出演),西田敏行 (出演), 堤 幸彦 (監督)

 

がオススメです。

1回目は、もちろん「はやぶさ」、「水沢 恵…竹内結子」視点で。2回目は研究者視点で。

 

 

はやぶさ2が小惑星にたどり着くまでに地球に近い軌道を描いて太陽を1周、その後小惑星リュウグウの軌道に近い軌道に入り、太陽を約2周しています。

なんだか遠回りの軌道を取っていますが、実はこれが一番早い軌道なのです!

太陽の周りを何周もしないで、リュウグウに向かって進んで行けば早く着きそうなのに、なぜ?

 

実は打ち上げロケットの性能と、探査機のエンジンの性能に関係があるのです。

ロケットは、探査機を宇宙空間に持って行って、初期軌道に乗せるために使います。

しかし、ロケットに載せることのできる探査機の重さは限られていますので、探査機にたくさん燃料を積み込むことはできません。

そこで考え出されたのがイオンエンジンです。このエンジンのおかげで、時間はかかるものの、加速を得ることができるようになりました。

ただ、探査機のエンジンの推力は、ロケットの推力とは比較にならないぐらい小さなものです。

まだまだ必要な加速を満たせないのです。

 

探査機のエンジンは、小惑星リュウグウに接近、離脱するときや探査による軌道変更などでも使います。

おまけに小惑星リュウグウは、地球の軌道を平面(公転面)としてみると、軌道が斜めになっているのです。

軌道が地球の公転面に対して斜めになっていると、その軌道に合わせるための軌道変更のエネルギーが必要になってきます。

 

どうにかして不足分の加速を補うために考え出された方法が、「スイングバイ(書物によっては、フライバイ)」です。

地球の重力を使って、加速・減速する技術です。

この方法の優れたところは、エネルギーを使わずに加速・減速ができるということです。

スイングバイを用いるために、地球に近い軌道を描いて太陽を1周まわったのです。

 

小惑星リュウグウの軌道に近い軌道に入り、太陽を約2周する間に、イオンエンジンで加速をしてリュウグウに追いつくというわけです。

おまけにスイングバイで得られる(失われる)分の燃料はいらないので、重量制限が厳しい探査機にとってはなくてはならない技術なのです。

 

残念ながら高校物理では、スイングバイそのものを詳しく学ぶことはありません。

これはスイングバイは「角運動量」という概念を用いているためです。しかし、大学の力学では必ず角運動量の概念は出てきますので、大学に入ってから学習するといいでしょう。

ちなみに、高校物理では、人工衛星の円軌道から楕円軌道(もしくはその逆)に変わったときの問題が上級向け問題集にあります。

 

はやぶさ2が小惑星リュウグウに日々どこまで近づいたかみるのは楽しみですね。

 

 

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