本格的な宇宙の勉強は、大学からになります。高校と同じように検定教科書があって、それに沿って勉強するイメージがあるかもしれませんが、それは違います。
大学では、それぞれ特徴があると同時に、講義そのものにも特徴があるのです。
大学では必ずしもテキストがあるとは限りませんし、そもそも検定教科書がありません。
板書やスライドで講義が進む場合もありますし、つどプリントが配られたりする場合もあります。もちろん、指定テキストがあることもあります。
先生によって講義スタイルが異なり、講義そのものに特徴がでてきます。
また、最先端の研究になると、まだ定説が定まっていないため、そもそもテキストがありません。
大学で学ぶ宇宙のことはより専門的になるため、そこにいる先生の研究している宇宙のジャンルが講義に色濃く出てくるためです。
そのため、先生によって指定するテキストが異なることとなります。
したがって、大学で宇宙を学びたいときには、その大学にどのような先生がいるかを調べる事が重要になってきます。
例えば、宇宙の相対論に関係した内容(ブラックホール、重力波等)について、卒業研究やゼミで行っている大学は
- 弘前大学
- 東北大学
- 福島大学
- 千葉大学
- 東京大学
- 新潟大学
- 愛知教育大学
- 大阪大学
- 大阪教育大学
- 広島大学
- 山口大学
- 佐賀大学
- 琉球大学
- 大阪教育大学
- 青山学院大学
- 東邦大学
- 日本大学
- 立教大学
- 京都産業大学
- 立命館大学
- 関西学院大学
- 近畿大学
- 福岡大学
等が挙げられます。
これを君がすべての大学について調べるのは、時間がかかりますし、受験勉強の大きな妨げになります。
実は天文学者のいる大学はたくさんいますが、必ずしもそこで宇宙が学べるとは限りません。
また、非常勤講師による講義が数コマあるところもありますが、宇宙のことを学びたい君がその数コマのためにその大学を選択するのは、賢明な選択とは言えません。
「宇宙を学べる大学・天文学者のいる大学」の一覧は、アンケートをもとに作成しています。
そのため掲載できていない大学もありますが、宇宙のことを勉強したいと考えている君には、一番ほしい情報ではないかと思います。
そこで、アストロ部で天文・宇宙分野のほかにも、教育・工学・地球惑星分野も含めた宇宙を学べる大学の一覧を作成いたしました。
大学の改組や先生の移動などで、いままでとは変わる場合があるからです。特に近年は大学内の組織編成の変更が多く見られます。
先生がいたとしても、今までとは違うコースに移動になって、受験する学部や学科が変わることもあります。希望の大学に入学できたと思って世論だのもつかの間、先生が異動になって、宇宙の講義が受けられないというのは、なんだかもったいない話ですよね。
大学の改組や大学内の組織編成については、早い段階でアナウンスがありますので、ここを受けようと思ったら、大学のホームページで「改組」や「組織編成の変更」がないか、必ず確認してください。
さらに、宇宙を学べそうな大学だと思って選んでも、その先生が定年退職等でいなくなってしまって、他に宇宙のことを研究している先生がいなく、結局満足に学べなかったという不測の事態が起こる可能性もあります。
受験する前に、自分が卒業するまでは定年退職せずにいるかどうかも確認したほうがいいでしょう。
アストロ部では、宇宙を学べる大学について調査し、その結果を掲載いたします。また、高校生の君が疑問に思ったり、つまずきそうな部分について調べ、その部分を解決できるような記事も掲載いたします。
これらの記事が君の大学進路の役に立てることを祈っています。
※追記(2018/8/4)アストロ部で、宇宙を学べる大学の一覧を作成いたしました。天文宇宙分野以外に工学・教育分野も掲載した、先生の一覧です。
追伸:近年天文学に関するテキストシリーズが刊行されました。
シリーズ現代の天文学 (日本評論社 全17巻)
初版は全17巻発売されていますが、発売されてから年数が経過し、その間に研究が進んだところもあり、現在第2版が順次刊行しています。
大学の講義でこのテキストを使うとは限りませんが、いくつかの講義やゼミ等でこのシリーズのテキストが参考書として紹介されています。
大学で学ぶ物理、数学をマスターしていることが前提になっていますので、少し難しめですが、大学に入ったらこのテキストが読めることを目標にしてもいいですね。