2020年度の大学入学共通テストの英語の問題は、リーディングとリスニングの二つが出題される予定です。
2024年度以後の英語の試験状況はまだ流動的ですが、民間英語資格試験になるにしても、大学入学共通テストの試験になるにしても、リーディングそのものがなくなることはありません。
ただ、英文速読と言っても、英文を速く読むことに焦点を当てているものと、大学入試に出題されるような形式(例:空欄補充、並び替えを含んだ長文読解)の2種類あります。
ここでは、2種類の英文速読についておすすめの参考書を紹介します。
英文速読のファーストステップは文意を捉えること
英語の文章の場合、段落の最初の文と最後の文は特に重要であるという話を聞いたことはありませんか?
実はこれ、
スキミング
をする手法で使う部分なので大切なのです。
スキミングとは、段落の最初の文と最後の文を1文ずつ読んで、大まかな意味を把握する手法のことです。
最後の文が指示詞で始まっていることもあり、「その指示詞の意味はなんだろう?」と疑問に思う部分も出てきます。
しかし、こんな感じのことを言っているということを把握できればよしとするので、細かい部分は気にせず大雑把に言っていることが理解できればOKなのです。
このようにして文章全体でどのようなことを述べているのかを把握します。
スキャニングは、特に制限時間がある入試や試験などで有効です。
文章全体のどこに、文章の意図や筆者が言いたいことが書かれているかの見当をつけることができるからです。
すなわち、設問の問いはどの部分を読めば答えられるかわかるのです。
このように、スキミングは英文速読をする上で重要な役割を果たしています。
英文速読のセカンドステップはスキャニング
スキャニングとは、設問に答えるためのキーワードを探すことです。
設問に答える際、英文を全部読む時間はありません。
設問の答えが書かれているであろう箇所の前後を読み、そこから設問の答えを探します。
従って、スキャニングをするためには、文章の段落ごとにどのような内容を述べているのかを把握している必要があります。
すなわち、スキミングの出来がそのまま、設問に早く答えられるかに関わってくるのです。
このように、英文速読にはスキミングとスキャニングの2つのスキルが必要になってきます。
この2つのスキルを身につけることができれば、英語のリーディング問題を解くスピードはぐっと上がることでしょう。
次の章で、英文速読のスキルを身につけることのできる参考書を紹介します。
おすすめの参考書
基本参考書は「キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ」シリーズ
英文速読そのものに焦点を当てた参考書。
レベルは
- 入門レベル編
- 基礎レベル編(受験準備)
- センターレベル編(センター・中堅私大)
- 難関レベル編(国公立・私大難関)
の4つがあります。
このレベル分けは文章の長さや使われている単語レベルの差だと考えてください。
あくまで目安ですので、文章の中には該当試験よりもかんたんな単語や文章で構成されているところもあります。
「キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ」シリーズを紹介する理由
この「キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ」をおすすめする理由はただ一つ。
英文速読の「基本」に特化した学習するための類似の、「日本語」の参考書が見当たらないからです。
実は英文速読の参考書は2種類あり、
- 英文を読んでスキミングやスキャニングの訓練を行うもの、
- 英文中に空欄補充や指示語の問題などの解き方を含む訓練を行うもの、
の2種類があります。
前者は英文速読の基本をトレーニングするものであり、後者は入試問題などの試験対策用の実践問題演習という位置づけです。
ほぼ全ての参考書が後者の位置づけになっています。
実践形式の学習は、基本ができてこそ、より効果が発揮されるものです。
英文速読自体があまり得意でない場合には、基本の演習を行うのが得策です。
一方、英語のリーディング教材は多数あるのですが、当然解説も英語ですので、それを理解するために、また英文を理解する必要がでてきます。
短文は難しいものでもスラスラ読めるのに、長文になると英語が読めないという方のみ、使える教材なのです。
すなわち、学習効率が非常に悪くなるのです。
従って、日本語の教材で学習した方が学習効率がぐっと上がります。
レビューの中には、実践には役に立たないという意見もありましたが、これは英文速読の基本を学習する参考書であり、実践向けのトレーニングではないという点を忘れているのではないかと思われます。
まずは、英文速読の基本は「キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ」シリーズを学習することをおすすめします。
シリーズ一覧は、以下のリンク先で確認することができます。
なお、「キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ」のCDには各段落ごとに分かれた音声や2種類のスピードの全文朗読が収録されているので、リスニングや発音練習にも有効ですよ。