宇宙・天文を大学で学んだ後、宇宙・天文関連の職業にはどのようなものがあるか、非常に関心があるのではないでしょうか?
実際、アストロ部にも時々、問い合わせで就職先に関する質問が来ることがあります。
今回は、宇宙・天文で働くというキーワードで、紹介したいと思います。
宇宙・天文系の大学を卒業しても、就職に不利なのはホントなの?!
宇宙・天文に進学したいと考えたとき、ふとよぎるのが学校を卒業した後の就職先。
医学系や福祉系のような資格を得ることができる学部を卒業すると、ちょっと探せばたくさんの求人が出てきますので、就職先に困らないようなイメージがあります。
資格を持っていないと働くことができない分野は特に顕著です。
いわゆる売手市場っていうものです。
それに対し、宇宙・天文系の大学を卒業しても、引く手あまたの資格を得られるわけではありません。
最近では、少しでも就職に有利なるようにと、TOEICなどを一定点数以上取得することを卒業要件にしている大学があるのも、こういった理由からかもしれません。
募集人数も売手市場と比べてしまうと少なくなってしまいますので、就職先が決まるまでに少し時間がかかってしまう可能性が高くなります。
けれども、就職にはもう一つ大切な要素があります。
それは、
経験
です。
特に新入社員は、即戦力のみを期待しているわけではなく、将来会社で活躍できるかどうかも見ています。
いくら即戦力だからと言っても、会社で活躍できないようでしたら、採用する意味はありません。
会社も将来の戦力なれるかどうかを見ているのです。
大学によっては、就職先を公開しているところもありますので、その一覧を見てみるといいでしょう。
もちろん、君がその大学に入学したからといって、(数年もたてば状況は大きく変わるので)必ずしもその企業に就職できるとは限りませんが、いろんなところに就職しているのがわかります。
だから、宇宙・天文の学部を卒業しても就職に不利とは限りませんよ。
宇宙・天文の学部を通じて得られる経験は何?
宇宙・天文系の大学で学び、経験を積むことは、就職に不利になるかと言ったらそうとも限りません。
例えば、人工衛星や観測機器などを作ることは、ものづくりの経験につながります。
また、望遠鏡や観測機器を動かすプログラム・シミュレーションやプログラム環境を構築することは、プログラムやシステムエンジニアの経験につながります。
さらに、何名かの人と一緒に研究している場合には、チームワークを学ぶことができます。
このような経験は資格では測ることができないものですが、これらが役立つ職場というものは、どこかに必ずあります。
このように宇宙・天文系の大学でも、会社で必要な経験をたくさん得ることができるのです。
少しでも宇宙・天文に関係する仕事に就きたい!まずはこの本から
少しでも宇宙に関連した仕事に関わりたいと思ったとき、どんな働き方があるのか知っておくと、大学に進学してからが違いますよね。
以下では宇宙・天文に関係する仕事を紹介している書籍を3冊紹介いたします。
ただし、紹介している仕事については、それぞれの刊行時の内容です。
君が大学に入って就職する頃にはかなりの年月がたっていますので、本に書かれた状態とは異なる場合があります。
でも、こんな職業があるんだなぁということを知るにはちょうどよい本です。
一度読んでみてくださいね。
宇宙・天文全般の職業について書かれた書籍
宇宙・天文って、いろんな仕事と通じているのです。
JAXAや研究者になるだけが、宇宙・天文の職業ではありません。
それ以外にも
- 宇宙を目指す仕事
- 宇宙を調べる仕事
- 宇宙・天文を伝える仕事
- 宇宙・天文を使う仕事
があります。
なるにはBOOKSの「宇宙・天文で働く」の書籍は、宇宙・天文に関する仕事を4分類して紹介しています。
将来、宇宙・天文関連の仕事をしたいと思っている君に必読の1冊です。
やっぱり宇宙飛行士になりたい!
「宇宙・天文で働く」と同シリーズ「なるにはBOOKS」です。
宇宙飛行士の募集はめったにありませんが、いままでなった宇宙飛行士がどのような仕事をしているのか、どのような試験をくぐり抜けてきたのかを知ることができます。
研究者を目指したい!
「宇宙・天文で働く」と同シリーズ「なるにはBOOKS」からです。
「理系学術研究者になるには」には、理学系学術研究者のインタビューも掲載されています。
化学など他分野の情報も掲載されていますが、宇宙関連の研究者のインタビューもあります。
研究者というものはどのような感じなのかを知りたいときには、この本!