高校物理の問題集。基本を学習するときに使うものは?

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高校物理の問題集は、いくつかの出版社からさまざまなレベルの問題集が出版されています。

加えて、学校でも副教材として配られる問題集もあります。

勉強で大切なのは、自分のレベルにあった問題集で学習することです。

自分のレベルに合っていない問題集で学習しても成果があまり出ません。

そこで、ここでは基本を学習するときの問題集を紹介します。

基本を学習するときの問題集は?

物理の試験の得点分布を見ると、他の教科とは異なり、2つの山ができることが多いです。

これはできる人は高得点を取り、できない人は全く歯が立たないということを暗示しています。

そこそこできる人が少ないのは、試験の出題の仕方に鍵があるからです。

 

 

試験では公式が出てこないと解けないのですが、試験では公式を覚えたところで、「時間内」にどの公式を使って解けばいいのかを判断しなければなりません。

高校物理の場合、問題に書かれている状況で何が起こっていて、最終的にどのようになるかを考えることで答えを求めます。

逆に、用語の暗記すれば答えられるといった問題は少ないのです。

 

そのため、なんとなく公式を使って解けたという状態だと、そのときの試験では得点できるかと思いますが、別の問題になると全く分からなかったということになってしまいます。

実は物理は理解ができれば、高得点を取りやすい教科です。

そこで、今回は物理を学習する君に基本となる、おすすめの問題集を紹介します。

 

 

紹介するのは以下の2つです。

 

  • セミナー物理(第一学習社)
  • 物理のエッセンス(河合出版)

 

※ここではセミナー物理を紹介していますが、学校によっては別の副教材の場合があるかもしれません。収録レベルは違う可能性がありますが、基本的な問題(プロセスレベル)から基本問題レベルは収録されていますので、君の使っている問題集に読み替えてください。

セミナー物理(第一学習社)

セミナー物理は高校で副教材として採用しているところが多いようです。

もし配布されているようでしたら、授業と平行しながら使うといいでしょう。

セミナー物理は教科書の練習問題レベルから大学入試問題の基本レベルまでが収録されてて、多くの問題数が掲載されているのも特徴です。

この問題集は

 

  • まとめ
  • プロセス問題
  • 基本例題
  • 基本問題
  • 発展例題
  • 発展問題
  • 総合問題
  • 演習問題

 

と単元ごとにレベルを上げていく形を取っています。

第一学習社のサイトでは、

 

「物理基礎」,「物理」の基本~入試レベルの学習内容を網羅した授業併用・自学自習用整理演習書です。

(第一学習社 セミナー物理基礎+物理の問題集案内サイトより)

と書かれていますので、初めてやる場合には発展例題あたりから急に難しく感じるかもしれません。

そこで、プロセスから基本問題で考え方を固めます。

 

  1. 具体的には、問題に書かれている状況でどういう現象が起こっているのかを簡単な絵を描く。
  2. 設問で何を答えるのかを見つける。
  3. そこで起こっている現象で使う物理法則を書く。
  4. 物理法則に対応した公式で、どの公式が使えるかを判断する。
  5. 計算して、答えを求める。

 

問題文の長さも短いですので、あまり多くの事象はありません。

入試問題もこのようなステップの積み重ねで解いていきますので、このステップは常に意識して問題を解くようにしてください。

問題も教科書の内容と変わらないレベルの問題から収録されていますので、比較的とっつきやすい問題集とも言えます。

 

一方セミナー物理の問題点は、

 

  1. 問題の収録に力を入れているため、解説が詳しくない(特に市販のものは別冊解答がついていない)
  2. 問題数が多いため、やりきれない可能性がある
  3. 発展例題あたりから急に難しく感じる
  4. 市販のものは別冊解答がついていない

 

の4つです。

 

解説が詳しくないと、できた、できないというやり方で進めて行ってしまいがちです。

 

 

実は物理は問題数をこなせばできるようになるとは限らないのです。

そこに起こっている現象はどういうものかを理解して初めてわかったという感じになります。

問題のレベルにかかわらず、なぜどうしてを自問しながら進めて行くとよいでしょう。

 

問題数が多すぎるのですべてをカバーするのが難しい場合があります。

これは学校の先生に相談して、問題をチョイスしてもらいながら進めるといいですね。

先生に相談することによって、自分の足りないところを発見できるメリットがあります。

 

また、発展例題あたりから急に難しく感じるのは、解説が不十分であるというところが原因です。

解説を読んでも分からない場合、後述する物理のエッセンスに切り替えて問題を解くことをおすすめします。

 

もし学校で問題集を購入してない場合、別冊解答付のものを手に入れるためには、ヤフオクやメルカリといったオークションやフリマで落札するという方法があります。

※注1 セミナー物理は「セミナー物理基礎」、「セミナー物理基礎+物理」、「セミナー物理」の3種類があります。学校にあわせた教科書の進め方に対応できるよう分けられているようです。ヤフオクやメルカリなどで落札するときには、3種類あることに注意してくださいね。
※注2 第一学習の「セミナー物理」3種は2018年版からは改訂版になります。

 

追記:(2018年2月21日)

もし学校で、セミナー物理以外の副教材の問題集が配布されているのであれば、そちらを利用してください。教科書に準拠していますので

 

  • プロセス問題
  • 基本例題
  • 基本問題

 

は掲載されているはずです。

このレベルを固めることを主眼に置いていますので、セミナー物理を無理に購入しなくても大丈夫です。

ただ、何らかの理由で学校の副教材が使えない、副教材が配布されていない場合、

 

らくらくマスター 物理基礎・物理 (河合塾SERIES)

 

が、セミナー物理の基本問題レベルと同等レベルのものを扱っていますので、そちらを購入してやり始めるのもOKです。

物理のエッセンス(河合出版)

物理の問題集の中でも一番有名な問題集です。「力学・波動」と「熱・電磁気・原子」と二つに分かれています。

 

  1. 解説
  2. 解法手順の提示と解説
  3. 例題と解説
  4. 演習問題

 

の4部構成になっています。

 

問題数は多くありませんが、その分解説が詳しくなっています。

どういう現象が起こっているのか、どういう指針で答えを導き出せばいいのかという部分を理解するのには一番手頃な問題集です。

 

 

導入部分の解説は、すっきりとしているけれども要点を押さえている点が魅力です。

また、解説が詳しい分、自分がどこでつまづいていたかも気がつきやすい点でも勉強しやすい問題集と言えるでしょう。

 

ただし物理のエッセンスの解説は、一度授業でやっていることを前提にして書かれています。

また、教科書出てくる1,2行程度の演習問題のレベル(基礎レベル)は掲載されていません。

つまり、基礎レベルは理解しているものとして解説が進んでいます。

 

 

アマゾンのレビューで評価が二分しているのもこのためです。

教科書(セミナー物理)との組み合わせで、理解が深まる仕組みになっています。

問題集のロードマップ

教科書→物理のエッセンス(導入)

教科書の演習問題 or セミナー物理(プロセス)

物理のエッセンス(問題)

セミナー物理(基本例題→基本問題)

 

物理の基本を固める時のロードマップの例です。教科書で学習した内容を物理のエッセンス(導入)部分を読み、整理します。

その後、教科書レベルの問題を教科書の演習問題かセミナー物理の(プロセス)で教科書レベルを埋めていきます。

物理のエッセンスで問題を解く流れを理解し、最後に演習としてセミナー物理の残りの問題をこなすという流れになります。

基本のレベルはこの2つをうまく組み合わせることで十分対応できます。
入試レベルの問題集は別途解説しますね。

 

2018年2月21日追記:セミナー物理以外の問題集を使っている場合には、セミナー物理のところを使っている問題集に置き換えてくださいね。

入試対策の問題集はこちら

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